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モーツァルト 歌劇「後宮からの逃走」 メータ/ミラノスカラ座

このアルバムの3つのポイント
  • 2017年ミラノ・スカラ座のライヴ演奏

  • 1965年にザルツブルク音楽祭でこの演出で初演したメータが81歳で登壇

  • 演出家ジョルジョ・ストレーレルの没後20周年



今年9月に7年ぶりの来日公演を行う予定のミラノ・スカラ座。音楽監督のリッカルド・シャイーがプッチーニの「トスカ」、そしてズービン・メータがヴェルディの「椿姫」をそれぞれ指揮する予定だ。今や新型コロナウィルスが猛威を振るっているイタリアなのだが、まだ半年先ということもあって、今のところは予定どおり来日予定である。

日本でもコンサートがキャンセルされたり、不要不急の外出は控えるように勧告が出ていたり、という状況で音楽ファンも生で演奏を聴ける機会が失われてしまっているのだが、こういう時こそ、映像や録音で音楽を楽しみたい。今回紹介するのは2017年のメータ指揮ミラノ・スカラ座による「後宮からの逃走」の映像作品。2020年1月に輸入盤がリリースされ、3月31日に国内流通仕様盤が発売される予定である。ただ、C Majorレーベルの映像作品なので、輸入盤でも日本語字幕はあり、こちらで問題はない。

イタリアの演出家、ジョルジュ・ストレーレルの没後20周年を記念して演奏されたものであるが、彼の演出による「後宮からの逃走」は1965年のザルツブルク音楽祭で初演され、その指揮をしたのが当時29歳のメータであった。メータはその後もミラノ・スカラ座でも彼の演出による「後宮からの逃走」を上演してきて、81歳という高齢でまた指揮を行うのだからすごいことである。

このオペラを観て、感じたのは「さすがオペラの殿堂」。オーケストラのハツラツとした歌うような演奏もモーツァルトにぴったりだが、歌手陣もレベルが高くて演技にも余裕がある。演出も、動きがそれほど激しくなくじっくりと観ることができる。第1幕では何よりもオスミン役のトビアス・ケーラーの衣装がかわいらしい。頭に大きな丸帽子を被り、腰回りがゆったりとした衣装で、全体的に丸っこい。剣を振り回したりするのも全てコミカルで、主人公のベルモンテよりもオスミンに愛着を感じてしまう。

照明にもこだわりを感じ、独奏や二重奏などで歌の聴かせどころでは、歌手の照明を落とし、舞台奥手だけを照らして逆光のようにする。そうすることで歌手は真っ黒なシルエットしか映らないので、聴き手も自然と音楽に集中を向けさせる。うまい仕掛けだ。

第2幕ではブロンデ役のサビーヌ・ドゥヴィエルが良い。綺麗な容姿もさることながら、演技もレベルが高い。特にアリア「優しくして喜ばせて」を歌いながらオスミンの帽子をさするような演技が印象的。

コンスタンツェ役のレネケ・ルイテンは、ベテラン感がかなり出ていて安定した歌唱力。ただ、キャラ的にオスミンやブロンデより特徴が薄い印象がある。第3幕でも照明を落としてシルエットだけで歌うところが何度も出てくるが、さすがにここまでやると飽きが来てしまう。

最後はセリムがベルモンテとコンスタンツェを釈放するのだが、巨大な船と大人数のスタッフが登場して壮大なスケールでクライマックスが表現されている。メータも高齢だが、最後までエネルギッシュな指揮ぶりであった。

Mozart_Serail_Mehta_Scala.jpeg

オススメ度:★★★★
コンスタンツェ役(ソプラノ):レネケ・ルイテン
ブロンデ役(ソプラノ):サビーヌ・ドゥヴィエル
ベルモンテ役(テノール):マウロ・ペーター
ペドリッロ役(テノール):マクシミリアン・シュミット
オスミン役(バス):トビアス・ケーラー
セリム役(台詞のみ):コルネリウス・オボーニャ
演出:ジョルジョ・ストレーレル
指揮:ズービン・メータ
ミラノ・スカラ座管弦楽団
ミラノ・スカラ座合唱団(合唱指揮:ブルーノ・カゾーニ)
2017年6月, ミラノ・スカラ座(ライヴ)

受賞


新譜のため未定。

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【タワレコ】メータ&スカラ座、演出家ジョルジュ・ストレーレル没後20周年記念上演!モーツァルト:歌劇《後宮からの逃走》

試聴


C Majorの公式サイト及びC Majorの公式YouTubeサイトで動画を試聴可能。

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